✈️ 飛行機の翼は何でできている?セーターとつながる炭素の話
身の回りのもの(セーター・鉛筆・炭)から、日本生まれの研究者たちのノーベル賞をへて、子どもの好きな飛行機までつながる「つながるタネ」です。入口はどこからでもかまいません。途中で終わっても、その段だけで1つの会話になります。
🗺️ このタネの地図
入口(身の回り)
- セーター・毛布
- 焼き芋・バーベキューの炭
- 鉛筆の芯
- 焦げたトースト
- 割り箸・竹とんぼ
- 段ボール
- 鉄筋コンクリート
- 下じきの静電気
- スマホの充電
- 空港の飛行機
集まる先
- 炭素 — つながり方で性質が変わる
- 複合材料 — 軽くて強い
日本生まれの研究者のノーベル賞
- 白川英樹 2000 → 吉野彰 2019(炭素でつながる)
- 真鍋淑郎 2021(なぜ軽くしたいか)
- 赤﨑勇・天野浩・中村修二 2014(機内のLED)
- 北川進 2025(水素をためる材料)
真ん中の素材
- カーボンファイバー(炭素繊維)・CFRP
行き先
- ✈️ 飛行機
- 🚀 ロケット
- 🎣 釣り竿・ゴルフ
- 🦿 義足
- 🌬️ 風車の羽根
- 🌉 柱の地震対策
- 🚗 水素タンク
- 🔥 カーボンヒーター
出発点はどこでもかまいません。話は「炭素」か「軽くて強い」のどちらかに集まり、そこから飛行機にも義足にも橋にも枝分かれします。途中で、軽くしたい理由(気候)や機内の明かり(LED)のノーベル賞にも寄り道します。飽きたら、翌日べつの入口から入り直せます。
入口1「セーター」から話す
① といかけ
「ボーイング787みたいな新しい飛行機は、機体の重さの半分くらいが『炭(カーボン)の糸』を固めた材料などでできてるんだよ。じゃあ、その炭の糸は、おもに何から作られてると思う?」
💭 答えに詰まったら
「炭って、もとは木だったよね。木を空気の少ないところで焼くと炭になる。じゃあ、糸の形のまま炭にできる『細いもの』って何だろう? 着ている服の中にもあるかも」
それでも出てこないときは、3択にしてみましょう。
- 木
- 石油から作ったアクリルの糸
- 鉄
当たっても外れても、「なんでそう思ったの?」と理由を聞いてから②へ進むと会話が続きます。
② かんさつ
セーターや毛布のタグを見てみよう。「アクリル」と書いてあったら、それが炭の糸(カーボンファイバー)のもとになる糸の「いとこ」。どちらも「アクリロニトリル」という同じ原料から作るんだ(アクリルが入っていない服もあるよ)。次に、鉛筆で紙を濃くぬって、黒いところを指でこすってみて。少し光るよ。これは黒鉛という炭素の仲間。
③ たねあかし
炭の糸(カーボンファイバー)は、アクリルの仲間の特別な糸を、まず空気の中で200〜300度で焼いて燃えにくくし、次に空気のない炉で1000度以上に熱して作る。すると糸の形のまま、ほとんど炭素だけの糸になるんだ。太さは髪の毛の10分の1ほど。同じ大きさなら重さは鉄の約4分の1で、重さあたりの強さは鉄の約10倍と言われている。この糸をプラスチックで固めた板が、飛行機の翼や胴体に使われているよ。アクリルの糸から丈夫な炭の糸を作る方法は、1959年に日本の研究者(進藤昭男さん)が特許を出したのが始まりなんだ。
🌀 もう一歩
「じゃあ、糸1本だとフニャフニャなのに、どうして翼になるくらい固くなるんだと思う?」
ここで終わらせず、もう一往復すると会話になります。
💬 こう聞かれたら
「セーターを焼いたら飛行機になるの?」→「ならないよ。アクリルの糸を燃やすと、シアン化水素など体に悪いガスが出る。工場のまねをして缶の中で蒸し焼きにするのは、もっと危ない。だから家では、燃やすのも蒸し焼きも絶対にしないでね」 「炭って、ぼろぼろくずれるよね。なんで炭の糸は強いの?」→「木炭は炭素の並び方がばらばらだから、もろいの。炭の糸は炭素がきれいにそろって並んでいるから強いんだよ」 「飛行機は全部、炭の糸なの?」→「全部じゃないよ。787でも重さの半分くらいで、あとはアルミやチタン、鉄など。前の世代の飛行機は、おもにアルミでできているよ」
⚠️ 安全メモ
アクリルの毛糸やセーターを燃やす・缶で蒸し焼きにする実験は、家では絶対にしない(シアン化水素など体に悪いガスが出る。ウールでも出る)。炭や焼き芋は熱いので、火のそばは大人だけ。カーボンの釣り竿は電気をよく通すので、電線の近くでは使わない。割れたカーボンの破片は細いトゲになるので、素手でさわらない。
🚪 ほかの入口から話す
その日の場面に合うものを1つ選んで、といかけから始めます。◯が正解ですが、外れても止めずに「おしい、じゃあ確かめてみよう」と続けます。
焼き芋・バーベキュー→ 炭素
「この黒い炭って、もともと何だったと思う?」
- 石
- 木
- 土
炭は、木を空気の少ないところで焼いて、炭素を残したもの。熱いので、火のそばは大人だけ。
鉛筆→ 炭素
「鉛筆の芯の黒い成分(黒鉛)とダイヤモンド、実は同じ『炭素』でできてるって本当?」
- 本当
- うそ
- ダイヤモンドだけが炭素
鉛筆の芯は、黒鉛と粘土をまぜて焼き固めたもの。その黒鉛とダイヤモンドは、どちらも炭素でできていて、つながり方がちがうだけ。
焦げたトースト→ 炭素
「パンを焼きすぎると黒くなるよね。黒いのは何だと思う?」
- 炭(炭素)
- ほこり
- 焼き色がこくなっただけ
焼きすぎて黒くなったところは、パンの中身が焦げて炭になったもの。
割り箸・竹とんぼ→ 複合材料
「割り箸って、タテにはきれいに割れるのに、ヨコには折りにくいよね。なんでだろう?」
- 木の糸(繊維)が一方向に並んでいるから
- 接着剤でくっついているから
- 形のせい
割ったあとのとがった先に注意。
段ボール→ 複合材料
「段ボール、こっち向きだと曲がるのに、こっち向きだと固いよ。やってみて」
実演で。理由は中の波の向き。同じ材料でも、向きで強さが変わる。
工事現場の鉄筋→ 複合材料
「コンクリートの中に鉄の棒が入ってるの、なんでだと思う?」
- 重くするため
- 引っぱる力に強くするため
- 目印のため
コンクリートは押す力に強く、鉄は引っぱる力に強い。2つを組み合わせると両方に強くなる。工事現場には入らず、外から見るだけ。
下じきで髪が立つ→ 白川英樹 2000
「プラスチックって、電気を通すと思う? 通さないと思う?」
- 通す
- 通さない
- ふつうは通さないけど、電気を通すプラスチックを見つけた日本の研究者がいる
スマホの充電→ 吉野彰 2019
「この電池の中に、鉛筆の芯の仲間が入ってるって知ってた?」
- 本当
- うそ
リチウムイオン電池のマイナス側には、黒鉛がよく使われている。電池は分解しない・落とさない・穴をあけない。
空港・飛行機を見た日→ ゴールから逆にたどる
「787みたいな新しい飛行機は、何でできてると思う?」
- 鉄
- アルミ
- 炭(カーボン)の糸を固めたもの
787は構造の重さの約半分が、炭の糸を固めた材料などの複合材料。前の世代の飛行機(777や737など)はおもにアルミなので、機種によって答えが変わる。
🔎 もっと知りたい人へ
このタネは、身の回りのものから飛行機まで、4つの段でつながっています。入口がセーターでも鉛筆でも炭でも、話は「炭素」か「軽くて強い(複合材料)」に集まり、ノーベル賞をへて、カーボンファイバーから飛行機・義足・橋へと枝分かれします。どの段で止まってもかまいません。続きは翌日のタネに。
🟢 炭素は、つながり方で別人になるレベル1・小学生
この段の問い「鉛筆の芯とダイヤモンド。同じ炭素なのに、なんで片方は黒くてやわらかく、片方は透明でいちばん固いの?」
答えは「つながり方」。鉛筆の芯に入っている黒鉛は、炭素が平らな板の形に手をつなぎ、その板が何枚も重なっています。板と板の間はゆるいので、紙にこすると板がはがれて字が書けます。ダイヤモンドは、炭素が四方八方にがっちり手をつないでいるので固いのです。(鉛筆の芯は、黒鉛に粘土をまぜて焼き固めたものです)
カーボンファイバーは、炭素の並びを糸の向きにそろえたもの。だから糸の向きにはとても強くなります。バーベキューの炭がもろいのは、炭素の並びがばらばらだからです。
✏️ やってみよう
- 鉛筆で電気を通す: 両はしをけずった濃い鉛筆(2Bなど)の芯に、導線で単3電池1本と豆電球(1.5V用)をつなごう。少し暗くても光ったら「炭素は電気を通す」しるし。紙にぬった線は電気が流れにくく、この電池では光りません。(電池の+と−を導線だけでつながない・導線の先の金属を持たない・電池をたくさんつないで芯を熱くしない・充電式の電池は使わない)
- セロハンテープで黒鉛をはがす: 鉛筆で厚くぬった紙にテープを貼ってはがすと、うすい層がテープに移ります。イギリスのマンチェスター大学の2人の研究者は、黒鉛からふつうの粘着テープで原子1個分の厚さの炭素の膜(グラフェン)を取り出して性質を調べ、2010年にノーベル物理学賞を受けました。
→ 次の段へ: 「糸1本はフニャフニャ。それがどうやって翼になるの?」
🟡 「軽くて強い」の作り方は、竹と鉄筋コンクリートが知っていたレベル2・小学校高学年〜中学生
この段の問い「割り箸はタテには割れるのにヨコには折れにくい。段ボールは向きで固さがちがう。この2つの共通点は?」
共通点は「細い糸(繊維)が一方向に並ぶと、その向きにだけ強い」ということ。木や竹は、自然が作った「糸を固めた材料」です。
カーボンファイバーも糸の向きにしか強くありません。そこで、糸をシートのように並べたものを、向きを変えながら何枚も重ね(合板と同じ考え方)、プラスチックで固めます。これがCFRP(炭素繊維強化プラスチック)。鉄筋コンクリートでいえば、糸が鉄筋、プラスチックがコンクリートの役です。
歴史をさかのぼる1879年、エジソンは木綿の糸を炭にして電球を光らせました。こうした電球用の「炭の糸」は、カーボンファイバーのご先祖さまのひとつと言われます。1880年には京都・八幡の竹を炭にした糸で長持ちする電球ができ、八幡の竹は10年以上使われました(いまも石清水八幡宮にエジソンの記念碑があります)。
アクリルの糸から丈夫なカーボンファイバーを作る方法は、1959年に大阪の国の研究所にいた進藤昭男さんが特許を出したのが始まり。1963年には群馬大学の大谷杉郎さんが、石炭や石油からとれる「ピッチ」からも作りました。東レが1971年に生産を始め、最初は飛行機ではなく、釣り竿やゴルフのシャフトに使われて広まりました。
2011年、ボーイング787がANAの便で世界で初めて営業飛行しました。機体の構造の重さの約半分が複合材料で、その多くが炭素繊維を固めたもの。主翼の中心部分(主翼ボックス)は名古屋の工場で作られ、いまも巨大な輸送機でアメリカの組み立て工場へ運ばれています。機体の構造のおよそ35%を、日本の会社が分担して作っています。
✏️ やってみよう
- 紙の筒: A4の紙を丸めた筒を3〜4本立て、上に本をのせてみよう。平らな紙では支えられない重さを、筒なら支えられる。「形と向き」で強さが変わる。
- 段ボールの向き当て: 段ボールを切って、中の波の向きがちがう2枚で曲げくらべ。
- 家の中のカーボン探し: 釣り竿・自転車・テニスラケット・ゴルフクラブ・三脚・スキー板・ヘルメットなど、「カーボン」と書いてあるものを探す(カーボンヒーターは熱いのでさわらない)。
→ 次の段へ: 「炭素は電気を通す。じゃあ、炭の糸でできた飛行機に雷が落ちたらどうなる?」
🔵 炭素でつながるノーベル賞と、飛行機のまわりのノーベル賞レベル3・中高生
白川英樹(2000年 化学賞)— 電気を通すプラスチックプラスチックは電気を通さない、が常識でした(下じきで髪が立つのは、たまった電気がにげにくいから)。1967年、白川さんがいた東京工業大学(いまの東京科学大学)の研究室で、韓国から来ていた研究者が実験したとき、触媒(反応を助ける薬)がいつもの約1000倍も入ってしまいました。指示の単位の行きちがいだったと言われています。すると黒い粉のかわりに、銀色に光るうすい膜(ポリアセチレン)ができました。白川さんはこれを調べ続け、約10年後、アメリカの大学の研究者たちと一緒に、この膜にヨウ素を加えると電気の通りやすさが1000万倍以上になることを見つけました。いま「電気を通すプラスチック」の仲間は、静電気を防ぐフィルムや、パソコンなどの電子部品(コンデンサ)に使われています。
飛行機とのつながり炭素の糸をプラスチックで固めた機体は、アルミの機体より電気が流れにくい。だから雷が落ちても電気が安全に機体の外側を流れていくように、金属の網やはく、電気の通り道を組み合わせて工夫しています。「通す・通さない」を設計しているのです。
吉野彰(2019年 化学賞)— リチウムイオン電池吉野さんは最初、白川さんのポリアセチレンを電池のマイナス側に使ってみました。でも中がすかすかで、電池が大きくなってしまう。そこで1985年、同じ会社の別の研究所で作られていた「気相成長炭素繊維」という炭素の繊維に替えたら、うまくいきました。白川さんの発見と吉野さんの電池は、炭素でつながっているのです。いまの電池のマイナス側には、黒鉛(鉛筆の芯の仲間)がよく使われます。
飛行機とのつながり787は大きな旅客機ではじめて、エンジンをかける前や、もしものときの予備に使う大事なバッテリーに、リチウムイオン電池を使いました。作ったのは日本の会社です。
真鍋淑郎(2021年 物理学賞)— なぜ飛行機を軽くしたいのか飛行機が重いほど燃料をたくさん使い、燃料を燃やすとCO2が出ます。787は、前の世代の同じくらいの飛行機より燃料が2割以上少なくてすみます(軽い機体に、エンジンや翼の形の工夫を合わせた結果)。日本生まれの真鍋淑郎さんは1960年代、コンピューターで地球の空気の動きや熱の出入りをまねる「気候モデル」を作り、CO2が2倍になると気温が2度以上上がることを示しました。いまの温暖化予測の土台になった研究です。
赤﨑勇・天野浩・中村修二(2014年 物理学賞)— 青いLED青いLEDができて、白や好きな色の明かりをLEDで作れるようになりました。787の機内には、色の変わるLEDの照明が使われています。
これから: 北川進(2025年 化学賞)水素で走る車(トヨタのMIRAIなど)のタンクは、カーボンファイバーを使った丈夫な壁で、約700気圧というすごい圧力にたえるように作られています。北川進さんたちが切り開いた、すき間だらけの材料「金属有機構造体(MOF)」に、水素などの気体をためる研究も進んでいます。水素で飛ぶ飛行機も研究されていますが、実際に飛ぶのはまだ先になりそうです。
✏️ やってみよう
- 炭素繊維の糸だけで比べると、鉄の重さを1として、アルミは約0.34、炭素繊維は約0.23。同じ大きさなら、炭素繊維の糸は鉄のおよそ何分の1の重さ?
- なぜ飛行機を全部カーボンにしないのか、理由を考えてみよう(ヒント: 熱・雷・修理)。
🟣 カーボンファイバーは、飛行機の「あと」にどこへ行ったかレベル4・行き先
この段の問い「軽くて強い糸があったら、飛行機の次に何に使う?」
- 🚀 ロケット・人工衛星
- 少しでも軽いほど、たくさんの荷物を運べる。日本のH3ロケットの補助ロケットの筒もカーボンファイバー製
- 🏎️ F1・スポーツカー
- 1981年、マクラーレンというチームがカーボンファイバーの車体で初めてF1を走らせた。軽くて丈夫で、事故のときに乗る人を守る。いまはF1の車体はカーボンが当たり前
- 🎣 釣り竿・ゴルフのシャフト
- 日本のカーボンファイバーが最初に広まった使い道。「軽くてしなる」
- 🚲 自転車・テニスラケット
- 軽くて丈夫なので、スポーツの道具に広がった
- 🦿 義足
- パラリンピックの陸上の板バネの義足はカーボン製。しなって、けり返す
- 🌬️ 風車の羽根
- 長さ100mをこえる大きな羽根では、「背骨」にあたる部分に使われることがある
- 🌉 橋・建物の柱
- 1995年の阪神・淡路大震災のあと、柱にカーボンファイバーのシートを巻きつけて地震に強くする工事が広まった
- 🚗 水素の車のタンク
- 約700気圧にたえる丈夫なタンクの壁に使われている(→ 北川進)
- 🔋 燃料電池の中
- 水素で電気を作る燃料電池の中で、炭素の繊維でできた紙(カーボンペーパー)が使われている
- 🔥 カーボンヒーター
- 炭素に電気を流して熱を出す。エジソンの電球の「炭の糸」と同じ考え方に戻ってくる
- 💻 身の回り
- ノートPC・カメラの三脚・ヘルメット・スキー板・ヨット
入口はたくさん、真ん中は「炭素」と「軽くて強い」の2つだけ、出口もたくさん。知識は一直線に増えるのではなく、真ん中の少ないことがらに集まってから、また広がります。「セーター」と「義足」と「橋」が同じ話だったと分かる瞬間が、このタネのゴールです。
- 📘 炭素繊維
- ほとんど炭素だけでできた、髪の毛の10分の1ほどの細い糸。カーボンファイバーともいう。アクリルの仲間の特別な糸などを、空気の中で燃えにくくしてから、空気のない炉で1000度以上に熱して作る。軽くて、糸の向きにとても強い。
- 📘 複合材料
- 性質のちがう材料を組み合わせて、1つだけでは出せない強さや軽さを出した材料。鉄筋コンクリートや、炭素繊維をプラスチックで固めたCFRPがその例。
✏️ やってみよう
(1) A4の紙を丸めた筒を3〜4本立てて、上に本をのせてみよう。平らな紙のままだと、どうなる?
こたえを見る
平らな紙は本をのせるとすぐ曲がってしまうが、筒にすると何冊も支えられる。同じ紙でも、形と向きで強さが大きく変わる。飛行機の翼の中や鳥の骨が「中が空っぽで、軽くて強い」形なのも同じ考え方。
(2) 炭素繊維の糸だけで比べると、鉄の重さを1として、アルミは約0.34、炭素繊維は約0.23。同じ大きさなら、炭素繊維の糸は鉄のおよそ何分の1の重さ?
こたえを見る
1÷0.23≒4.3 なので、およそ4分の1。実際の飛行機の板は炭素繊維をプラスチックで固めたCFRPなので、糸だけのときと重さの割合は少し変わる。熱への強さや修理のしやすさも考えて、アルミやチタンと使い分けている。
🔗 ほかにも
「軽くて強い」炭の糸は、飛行機のほかに、釣り竿・ゴルフのシャフト・自転車・テニスラケット・義足・ロケット・風車の羽根・水素の車のタンクにも使われている。家の中で「カーボン」と書いてあるものを探してみよう(カーボンヒーターは熱いのでさわらない)。