おうち・動画を見ているとき・5〜9さい・かんがえる・⏱すぐ

📺 YouTubeなどの動画はどこから届く?くるくる回るわけと、届くしくみ

いつも見ている動画から、「なんで?」「なにでできてる?」「なにになる?」の3段で、光ファイバー・海底ケーブル・ビデオ通話まで深める「つながるタネ」です。どの話にも、子どもが詰まったときのヒントと3択があります。途中で終わっても、その話だけで1つの会話になります。5〜6歳なら、入口 → 1話目 → 5話目の順がおすすめです。

🗺️ このタネの地図

  1. 入口(身の回り)

    • いま見ている動画
    • くるくる回るマーク
    • ビデオ通話
    • 海・砂浜
    • 懐中電灯
    • 糸電話
    • 家の Wi-Fi の箱
  2. 1段目・なんで?(性質)

    • 合図 — ついた・きえたでも、決まりがあれば伝わる
    • 少しずつ — 動画は分けて送られ、届いた分から再生される
  3. 2段目・なにでできてる?(素材)

    • 光ファイバー(細いガラスの糸)
    • 海底ケーブル
  4. 3段目・なにになる?(行き先)

    • 📞 ビデオ通話
    • 🏫 オンライン授業
    • 🗺️ 地図アプリ
    • 🎵 音楽

📎 寄り道(コラム)— 段には入れず、横に置いた話

  • ガラスの糸で光を遠くへ(1966年・カオさん)
  • 海の底にケーブルをしく船
  • YouTube の最初の動画は、動物園のゾウ(2005年)
  • データセンターは、冷やしながら動いている
  • 短い・長いで文を送る、モールス信号

出発点はどこでもかまいません。話は「合図にすれば送れる」と「分けて送り、届いた分から再生する」に集まり(1段目)、光ファイバーと海底ケーブル(2段目)をとおって、ビデオ通話やオンライン授業に広がります(3段目)。ノーベル賞などの話は段には入れず、寄り道として横に置いています。

入口「いま見ている動画」から話す

① といかけ

「いま見ている動画は、どこにしまってあると思う?」

💭 答えに詰まったら

「見られる動画は、数えきれないくらいたくさんあるよね。ぜんぶ、この小さなスマホの中に入りきると思う?」

それでも出てこないときは、3択にしてみましょう。

  1. このスマホやタブレットの中
  2. はなれた場所の大きなコンピューター
  3. 空にうかんでいる雲の中

当たっても外れても、「なんでそう思ったの?」と理由を聞いてから②へ進むと会話が続きます。

② かんさつ

大人が「機内モード」をオンにする(設定は大人がさわる)。画面の上のはしに飛行機のマークが出て、Wi-Fi のマークが消えたか、2人で見て確かめよう。動画のアプリを開いて、まだ見ていない動画をさがしてみよう。始まるかな? 一覧が出ないことや、「オフライン」と出ることもあるよ。終わったら、機内モードを元にもどす。スマホを使わない日は、家の Wi-Fi の箱(ルーター)を、大人といっしょに探してみよう。ランプは光っているかな? 線は何本出ているかな?(台にのぼらない。箱や線は、さわらない・ぬかない)

③ たねあかし

機内モードをためした人は、どうだった? Wi-Fi もオフだと、新しい動画が始まらなかったり、一覧が出なくなったりしたかな。動画は、はなれた場所にある大きなコンピューターにしまってあって、見るときに、少しずつ送られてくるんだ。スマホと、家の Wi-Fi の箱や近くのアンテナの間は、目に見えない電波でやりとりしている。その先は、多くの場合、光の通る細い線でつながっているよ。機内モードは、スマホが電波を出さないようにするから、動画が届かなくなるんだ。

✅ ここで終わってもOK(今日のひとこと)動画は、スマホの中ではなく、はなれた場所の大きなコンピューターから、電波と光に乗って届いている。

🌀 もう一歩

「じゃあ、懐中電灯をつけたり消したりするだけで、『グー・チョキ・パー』を伝えられると思う?」

ここで終わらせず、もう一往復すると会話になります。

💬 こう聞かれたら

「動画は雲(クラウド)にあるって聞いたよ?」→「インターネットの向こうのコンピューターにあずけることを、『クラウド』とよぶんだ。雲は、たとえの名前。本当は、地面の上の建物の中にあるよ」 「大きなコンピューターは、どこにあるの?」→「データセンターという建物に、たくさんならんでいる。世界のあちこちにあって、日本にもあるよ。よく見られる動画は、見る人の近くのコンピューターに、しばらく置いておくこともあるんだ」 「保存した動画は、なんで機内モードでも見られるの?」→「前もって、スマホの中に受け取ってあるからだよ」 「機内モードにしたのに、動画が少し進んだよ?」→「もう届いていた分は、スマホの中にたまっているから、そこまでは進むんだ。Wi-Fi が入ったままだと、機内モードでも動画は届くよ。大人に、Wi-Fi のしるしを見てもらおう」 「見ている間、動画はスマホの中に少しも入らないの?」→「届いた分は、しばらくの間だけスマホの中にためて、再生しているよ。ぜんぶをずっとしまっておくわけではないんだ」

⚠️ 安全メモ

設定は大人がさわり、終わったら機内モードを元にもどす。Wi-Fi の箱や線、コンセントは、さわらない・ぬかない。懐中電灯の光は、人の目に向けない(レーザーポインターは使わない)。部屋を暗くするなら、先に足元を片づける。動画を見る時間と場所は、家の人と決める。歩きながら見ない。動画のまねは、やる前に大人に聞く。名前・住所・学校・写真は、知らない人に送らない・書きこまない。ビデオ通話は、大人といっしょに、知っている人とだけ。(おうちの方へ: 子ども向けの設定や、保護者向けの管理機能があります。YouTube なら YouTube Kids など)

🚪 ほかの入口から話す

その日の場面に合うものを1つ選んで、といかけから始めます。◯が正解ですが、外れても止めずに「おしい、じゃあ確かめてみよう」と続けます。

動画がくるくる止まったとき→ 少しずつ届く(1段目)

「くるくる回るマークが出ているとき、スマホは何をしていると思う?」

  1. ひと休みしている
  2. 次の分が届くのを待っている
  3. 動画が目を回している

動画は分けて送られ、届いた分から再生される。くるくるは、たいてい、次の分が届くのを待っているしるし。

ビデオ通話の日→ 行き先(3段目)

「ビデオ通話で、こっちの顔と声は、どうやって向こうに届くと思う?」

  1. 大きな声がそのまま聞こえている
  2. 鳥が運んでいる
  3. 電波と、線の中の光が運ぶ

スマホから近くのアンテナまでは電波、その先は、おもに光ファイバー。ビデオ通話は、大人といっしょに、知っている人とだけ。

海・砂浜→ 海底ケーブル(2段目)

「海の底には、日本と外国をつなぐものがしいてあるんだ。何だと思う?」

  1. ケーブル(線)
  2. 車の通るトンネル
  3. 長いすべり台

日本と外国との通信は、約99パーセントが海底ケーブルを通っている(総務省)。

夜・懐中電灯を出した日→ 合図で伝える(1段目)

「声を出さずに、光だけで「はい」と「いいえ」を伝えるには、どうしたらいいと思う?」

  1. 光に向かってさけぶ
  2. 1回は「はい」、2回は「いいえ」と決める
  3. 懐中電灯をかくす

1回光ったら「はい」、2回で「いいえ」のように、決まりを作れば伝わる。光は人の目に向けない。

糸電話であそぶ日→ 合図で伝える(1段目)

「糸電話の糸をゆるめると、声はどうなると思う?」

  1. 聞こえにくくなる
  2. 大きくなる
  3. 変わらない

声のふるえが、紙コップから糸に伝わって、相手の紙コップをふるわせる。糸をピンとはると、よく伝わる。糸電話は、声のふるえをそのまま糸が運ぶ。動画は、合図に変えてから、電波と光が運ぶ。

家の Wi-Fi の箱を見つけた日→ 入口

「ランプがちかちか光っているこの箱は、何をしていると思う?」

  1. 部屋をあたためている
  2. おばけを見はっている
  3. 電波でスマホとやりとりしている

Wi-Fi の箱(ルーター)は、電波でスマホやタブレットとつながっている。箱や線は、さわらない・ぬかない。

🔎 もっと知りたい人へ

このタネは、いつも見ている動画から3つの段で深めます。「ついた・きえたの合図でも、決まりがあれば伝わる」「動画は分けて送られ、届いた分から再生される」(1段目・性質)から、かみの毛ほどの細さのガラスの糸と海底ケーブル(2段目・素材)をへて、ビデオ通話やオンライン授業へ広がります(3段目・行き先)。ノーベル賞などの話は、段とは別の「寄り道」にまとめました。どの段で止まってもかまいません。

🟢 ついた・きえたの合図で伝わる。動画は分けて送られ、届いた分から再生される1段目・なんで?(5さい〜)

🗣️ 話すなら|懐中電灯で、グー・チョキ・パーを伝えられる?5さい〜

「懐中電灯をつけたり消したりするだけで、「グー・チョキ・パー」を伝えられると思う?」

💭 答えに詰まったら

「懐中電灯は、人の目に向けないでね。じゃんけんは、手の形で伝えるよね。でも、光には形がない。光で変えられるのは、何だろう?」

それでも出てこないときは3択に。「じゃあクイズ。どうやったら伝えられると思う?」

  1. 懐中電灯を大きくふりまわす
  2. 懐中電灯に向かってさけぶ
  3. 光る回数を、先に決めておく
やってみる

2人で、合図の決まりを作る。1回光ったらグー、2回でチョキ、3回でパー。1人が懐中電灯をかべに向けて、つけたり消したりする。もう1人は、かべの光を見て当てる。光は人の目に向けない。部屋を暗くするなら、先に足元を片づける。懐中電灯がなければ、手をたたく回数でもできるよ。

たねあかし

決まりを作っておけば、伝えられるね。ついた・きえたの合図だけでも、回数や順番の決まりがあれば、いろいろなことを伝えられる。動画の絵や音も、コンピューターの中では、「ある・ない」の2つの合図を、ものすごくたくさんならべたものになっている。光の通る細い線の中では、光をついたり消えたりさせて、送っているんだ。

✅ ここで終わってもOK光のついた・きえただけでも、決まりがあれば伝わるんだね。動画も、合図に変えて送られているよ。

🗣️ 話すなら|くるくる回るマークは、何を待っている?小学生〜

「動画のとちゅうで、くるくる回るマークが出ることがあるよね。あのとき、何が起きていると思う?」

💭 答えに詰まったら

「おやつを1つずつ運んでもらって食べるとき、運ぶのがおそいと、食べる人はどうなる?」

それでも出てこないときは3択に。

  1. スマホがひと休みしている
  2. 次の分が届くのを待っている
  3. 動画が目を回している
やってみる

紙のリレーをしよう。1から5まで番号を書いた紙を、となりの部屋に置く。運ぶ人は、1まいずつ、歩いて運ぶ(走らない)。読む人は、届いた紙から順に、番号を読み上げる。運ぶ人がゆっくりだと、読む人はどうなるかな?

たねあかし

くるくるは、たいてい、次の分が届くのを待っているしるしなんだ。動画は、ぜんぶ届いてから始まるわけじゃない。分けて送られてきて、届いた分から再生している。スマホは少し先の分までためておくけれど、届くのがおそいと、再生が先に進めなくなるんだよ。

🌀 もう一歩

「通信がおそいとき、動画の絵があらくなることがあるのは、なんでだと思う?」

画質が、自動で調節されているから。通信の速さなどに合わせて、気持ちよく見られるように変わるんだ。

✅ ここで終わってもOK動画は、分けて送られ、届いた分から再生される。くるくるは、たいてい、次の分を待っているしるし。

↓ ここから下は、親が読むくわしい説明です。

1と0の合図コンピューターやスマホは、情報を「1」と「0」の信号のならびとしてあつかいます(会話では、信号を「合図」とよんでいます)。光ファイバーで送るときは、電気の信号の1と0を、光の点滅に変えて送ります。

受け取りながら再生する(ストリーミング)動画や音楽のデータを分けて送り、受け取りながら同時に再生する方法を、ストリーミングといいます。ぜんぶ受け取ってから再生する方法は、ダウンロードです。ストリーミングでは、少し先の分までためておくことで、とぎれずに再生できます。通信がおそいと、ためるのに時間がかかり、再生が止まることがあります。

画質は自動で変わるYouTube のヘルプには、動画の画質は、快適に見られるように、環境に応じて自動で調節されると書かれています。決め手の1つが、インターネット接続の速度です。

電波と光スマホから近くのアンテナ(基地局)までは、信号が電波に乗って飛びます。その先は、光の信号に変えられて、光ファイバーの中を進みます。家の Wi-Fi の箱の先は、多くの場合は光ファイバーですが、ほかの線や電波でつながる家もあります。

✏️ やってみよう

  • 懐中電灯の合図で、「はい」「いいえ」「わからない」を伝える決まりを作ってみよう(光は人の目に向けない)。
  • 紙のリレーで、運ぶ人が2人になると、読む人の待つ時間はどうなる?(歩いて運ぶ)

→ 次の段へ: 「光の通る細い線は、何でできているの? 外国とは、どうつながっているの?」

🟡 かみの毛ほどの細さのガラスの糸と、海の底のケーブル2段目・なにでできてる?(小学生〜)

🗣️ 話すなら|光の通る細い線は、何でできている?小学生〜

「動画は、光のついた・きえたの合図に変えられて、細い線の中を進むんだ。その線は、何でできていると思う?」

💭 答えに詰まったら

「光が通りぬけられるものを、3つさがしてみよう。水、ラップ、…ほかには? その中で、細い糸にのばせそうなものは、どれだと思う?」

それでも出てこないときは3択に。

  1. 鉄
  2. うどん
  3. ガラス
やってみる

透明なプラスチックのコップに、水を半分ほど入れて、テーブルに置く。コップは置いたまま、目の高さを水面より下げて、ななめ下から水面を見上げてみよう。水面が、鏡みたいに光って見える所があるかな? 光を当てて確かめたくなっても、レーザーポインターは使わない。

たねあかし

その線は、ガラスでできている。光ファイバーというよ。まじりけのとても少ないガラスを、かみの毛ほどの細さにのばした糸なんだ。まん中を進む光は、外がわとの境目ではね返されて、外にもれずに進んでいく。水面が鏡みたいに見えるのも、光が境目ではね返されるからだよ。

✅ ここで終わってもOK光ファイバーは、かみの毛ほどの細さのガラスの糸。光は、中ではね返されながら進む。

🗣️ 話すなら|外国との通信は、何を通っている?小学校高学年〜

「日本は、海にかこまれているよね。外国とのインターネットのやりとりは、おもに何を通っていると思う?」

💭 答えに詰まったら

「インターネットでやりとりするものは、光の合図になって、細いガラスの糸の中を進むんだ。海の向こうまで糸をのばすには、どこを通せばいいと思う?」

それでも出てこないときは3択に。

  1. 空の上の人工衛星
  2. 海の底にしいたケーブル
  3. 高い山の上のアンテナ
やってみる

地球儀か地図で、日本からアメリカまで、海の上を指でなぞってみよう。とちゅうに、島はいくつあるかな? 地球儀がなければ、大人といっしょにスマホの地図を見よう。

たねあかし

日本と外国との通信は、約99パーセントが、海の底にしいたケーブルを通っているんだ。ケーブルの中身は、光ファイバー(細いガラスの糸)。指でなぞった海の底にも、ケーブルがしいてあるよ。世界中の海底ケーブルをつなげると、地球を30周ほどする長さになるんだ。

🌀 もう一歩

「海の底のケーブルが切れたら、どうやって直すと思う?」

ケーブルを直す船が出かけて、ケーブルを海の上に引き上げ、つなぎ直す。深い所では、ケーブルは水深8000メートルの海の底にある。そこから引き上げるには、まる1日以上かかることもあるんだ。

✅ ここで終わってもOK外国との通信のほとんどは、海の底のケーブルを通っているんだね。中身は、光ファイバー。

↓ ここから下は、親が読むくわしい説明です。

光ファイバー光ファイバーは、純度のとても高い石英ガラスを、直径0.125ミリに細くのばした糸です。まん中のコア(直径は0.01ミリほど)と、まわりのクラッドの2重になっていて、光は境目で全反射をくり返しながら、コアの中を進みます。

海底ケーブル日本の国際通信の約99パーセントは、海底ケーブルを通ります(総務省 情報通信白書 令和5年版)。世界の光海底ケーブルは、合わせて約120万キロメートル、地球約30周分です(KDDI・2022年)。深い所では、水深8000メートルの海の底に置かれます。光は長く進むと弱くなるので、数十キロメートルごとに、光を強くする装置(中継器)がついています。

浅い海と深い海水深およそ1000メートルまでの浅い海では、鉄の線をまいた強いケーブルを使い、海底の下にうめることもあります。それより深い海では、鉄の線をまかない細いケーブルを使います(KDDIケーブルシップ)。

✏️ やってみよう

  • 地球儀か地図で、日本のまわりの海を見てみよう。海底ケーブルは、どの国へのびていそうかな?

→ 次の段へ: 「同じ仕組みで、ほかに何が届いているの?」

🟣 ビデオ通話・オンライン授業・地図。はなれた場所と、合図でつながる3段目・なにになる?(5さい〜)

🗣️ 話すなら|ビデオ通話の顔と声は、どうやって届く?5さい〜

「はなれた場所にいる人と、ビデオ通話をするよ。こっちの顔と声は、どうやって向こうに届くと思う?」

💭 答えに詰まったら

「大きな声を出したら、となりの町の家まで聞こえるかな? 聞こえないなら、顔と声を運んでくれるものが、何かあるはずだよね。何だと思う?」

それでも出てこないときは3択に。

  1. 大きな声がそのまま聞こえている
  2. 目に見えない電波と、線の中の光が運ぶ
  3. 鳥がくわえて運んでいる
やってみる

大人といっしょに、知っている人と、ビデオ通話をためしてみよう。手をふったり、グー・チョキ・パーを出したりして、向こうに伝わるか見てみよう。ビデオ通話をしない日は、家の中で、インターネットにつながっているものを探してみよう(設定や線はさわらない)。

たねあかし

ビデオ通話も、動画と同じ道を通るんだ。こっちの顔と声は、合図に変わって、スマホから電波で、近くのアンテナや Wi-Fi の箱へ飛ぶ。そこから先は、多くの場合、光の通る細い線を通って、向こうのスマホに届く。向こうの顔と声も、同じようにこっちへ届いているよ。

✅ ここで終わってもOKビデオ通話でふった手は、電波と光の合図になって、向こうまで旅をしているんだね。オンラインの授業や地図も、同じ仕組みだよ。

↓ ここから下は、親が読むくわしい説明です。

送ると届くを、両方しているビデオ通話では、こちらの顔と声を送りながら、相手の顔と声を受け取っています。スマホから近くのアンテナ(基地局)までは電波、その先は、おもに光ファイバーです。

📞 ビデオ通話
顔と声を、送りながら受け取る
🏫 オンライン授業
先生の話と画面が、はなれた教室や家に届く
🗺️ 地図アプリ
見ている場所の地図が、そのつど届く
🎵 音楽
動画と同じように、受け取りながら再生できる(ストリーミング)

✏️ やってみよう

  • 家の中で、インターネットにつながっているものを探してみよう。いくつあるかな?(設定や線はさわらない)

📎 寄り道(コラム)

段の本筋を読まなくても、1本ずつで読める寄り道です。国や時代を問わず、発見や工夫が身の回りの動画につながった話を集めました。

寄り道1・ノーベル賞は意外と身近

ガラスの糸で光を遠くへ(1966年・カオさん)

1960年代のガラスの糸(光ファイバー)では、光は20メートルほどしか届きませんでした。1966年、イギリスの研究所にいたチャールズ・カオさんは、まじりけのとても少ないガラスで糸を作れば、光の信号を100キロメートルより遠くへ送れることを示しました。4年後の1970年、そのようなガラスの光ファイバーが、実際に作られます。カオさんは2009年、光通信のための、ファイバーの中の光の伝わり方についての業績で、ノーベル物理学賞を受けました(賞の半分。残りの半分は、カメラに使う CCD センサーを発明した2人へ)。選考をしたスウェーデン王立科学アカデミーは、発表の中で、世界中にはりめぐらされたガラスのファイバーをほどいてつなげると、10億キロメートルをこえる1本の糸になる、と書いています。

寄り道2・はたらく船

海の底にケーブルをしく船

海底ケーブルをしいたり、直したりする専用の船があります。KDDIケーブルインフィニティは、長さ113.1メートル。深い海用のケーブルを、5000キロメートル分つめます。NTTワールドエンジニアリングマリンの SUBARU は、長さ123メートル。どちらの船にも、海の底で作業をする無人のロボットがのっています。水深およそ1000メートルまでの浅い海では、鉄の線をまいた強いケーブルを使い、海底の下にうめることもあります。それより深い海では、鉄の線をまかない細いケーブルを使います。ケーブルが切れたときは、船が出かけて、ケーブルを引き上げてつなぎ直します。8000メートルの海の底から引き上げるには、まる1日以上かかることもあります。

寄り道3・はじまりの話

YouTube の最初の動画は、動物園のゾウ(2005年)

YouTube に最初の動画が投稿されたのは、2005年4月23日です。題は「Me at the zoo」。アメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴ動物園でとった、19秒の動画で、ゾウのどこがすてきかを話しています(YouTube 公式ブログ)。いまは、動画を見るだけでなく、ビデオ通話やオンラインの授業にも、同じインターネットの道が使われています。

寄り道4・なぜ?の寄り道

データセンターは、冷やしながら動いている

動画をしまっておく大きなコンピューターは、データセンターという建物にならんでいます。総務省の情報通信白書は、データセンターを、データをためたり処理したりして、いろいろなインターネットのサービスの土台になるもの、と説明しています。検索やメール、動画のサービスも、世界各地のデータセンターで動いています。データセンターは熱を出すので、冷やさないと動かせません。ふつうより高い温度で動かして、冷やすためのエネルギーをへらし、寒い季節には外の空気の冷たさを使う、と説明しているデータセンターもあります(Google・千葉県印西市・2023年)。

寄り道5・むかしの合図

短い・長いで文を送る、モールス信号

光ファイバーで合図を送るようになるよりずっと前から、電気の合図で文を送る仕組みがありました。1830年代に、アメリカのサミュエル・モールスさんたちが、電気の合図で文を送る電信機と、モールス信号を考えました。1844年には、この技術で文を送ることに成功しました(NTT西日本)。モールス信号は、短い信号と長い信号を組み合わせて、文字を表します(日本無線)。日本には1854年、ペリー提督がモールス電信機を持ってきて、横浜で約900メートルの間に電線をはり、通信の実験をしました。この電信機は、1997年に国の重要文化財に指定されています(郵政博物館)。日本で電報が始まったのは、1870年です。

入口は、いつも見ている動画。真ん中は「合図にすれば送れる」と「分けて送り、届いた分から再生する」の2つ。出口は、ビデオ通話にも、オンライン授業にも、地図にもつながります。手の中の動画が、細いガラスの糸の中の光に乗って届いていると分かる瞬間が、このタネのゴールです。

📘 データセンター
データをしまったり、計算したりするコンピューターを、たくさんならべた建物。インターネットのいろいろなサービスの土台になっている。
📘 光ファイバー
光の信号を通す、細いガラスの糸。直径は0.125ミリで、かみの毛ほどの細さ。光は、中ではね返されながら進む。
📘 海底ケーブル
海の底にしいた通信用のケーブル。中に光ファイバーが入っている。日本と外国との通信の約99パーセントが通る。

✏️ やってみよう

(1) 世界の海底ケーブルは、合わせて約120万キロメートル。地球1周を約4万キロメートルとすると、何周分?

こたえを見る

120万÷4万=30 なので、地球を約30周する長さ。

(2) 懐中電灯で2回合図する。「いち、に」と声を合わせて、そのたびに「つける・つけない」を決める。合図のならべ方は、何通りある?

こたえを見る

「つける・つける」「つける・つけない」「つけない・つける」「つけない・つけない」の4通り。3回なら8通りにふえる。回数をふやすと、伝えられることがふえていく。

🔗 ほかにも

ビデオ通話、オンライン授業、地図アプリ、音楽。どれも、はなれた場所のコンピューターと、電波や光に乗せた合図をやりとりして届いている。

この続きは、毎日1つ届きます。

お子さんの年齢と、これまでの反応に合わせたネタが選ばれます。登録は無料・本名不要です。

無料ではじめる

関連する会話ネタ